感情の中でもコントロールが難しいのが「怒り」の感情です。
「怒り」の感情に振り回されると、自分も相手も嫌な思いをします。
しかし、いざ「怒り」をコントロールしようとしても
- 言われた言葉が忘れられない
- 相手の態度がいちいち気になってしまう
という経験をして、うまくコントロールできなかった方も多いと思います。
私自身も怒りをコントロールできず、「なんであそこまで、怒ってしまったんだろう」と落ち込む日々を過ごしていました。
しかし、今では多少なりとも、怒りの感情をコントロールすることで
- 家族
- 友人
- 職場の人
と良好なコミュニケーションを図ることができております。
そこで今回は、怒りのコントロールがうまくできない人に向けて、「リアプレイザル」という怒りのコントロール方法をお伝えします。
自分は「短気な性格だから無理!」と思っている方も、騙されたと思って、一度目を通していただけると幸いです!
怒りってどんな感情なの?
そもそも怒りとはどのような感情でしょうか?
おそらく、感情は自然に湧き上がってくるものだと思う方が多いかと思います。
例えば
- 失敗した自分に怒る
- 知り合いになにか言われて怒る
- プリンを食べられて怒る
さまざまな怒りが思い浮かぶと思います。
しかし、ここで心理学者「アルフレッド・アドラー」の言葉を引用すると
カッときて、自分を見失い、怒鳴ったのではない。
相手を支配するために、「怒り」という感情を創り出し利用したのだ。
ようするに怒りとは・・・
相手をコントロールするために、自分がつくりだしたもの!
ということになります。
実は、私たちが必要だから怒りをつくったということですね。
また、アルフレッド・アドラーは「怒り」の解決策についてこのように言っています。
怒りなどの感情を、コントロールするのは無駄である。
感情は「排泄物」なのだ。
「排泄物」を操作しても何も変わらないだろう。
ようするに、感情をコントロールしても、なにも変わらないよーということです。
では、私たちはどうしたらいいのでしょうか?
その答えは
感情に振り回されない、心の安定を身に着ける
ことです。
ただし、この解決策に長い年月が必要ですし、いきなり「心を解き放ち〜」と言われてもなかなかできることではありません。
そこで、まずは短期的に怒りの感情に対処する「リアプレイザル」という方法をお伝えします。
心理学者「アルフレッド・アドラー」によれば、心の安定を身に着けるのが大事!
リアプレイザルとは?
リアプレイザルとは、英語で「Reappraisal」
「Re」=「再度」
「appraisal」=「評価」
2つの単語をくっつけると「再評価」という意味になります。
具体的には、感情を再評価することで、新しい意味を与えることです。
ちょっとわかりにくいと思うので、例え話をします。
あなたが上司から小言を言われてイライラしたとしましょう。イライラしたあなたはどのようなことを思い浮かびますか?
おそらくこのようなことが考えられるのではないかと思います。
- 口ばっかりで、なんで自分でやらないんだよ!
- ほんと細かい人だな!小さいやつめ!
- このふとっちょめ!丸焼きにしてくれるわ!
このような考えが思い浮かんだら、イライラして感情のコントロールができなくなると思います。
しかし、怒りに身を任せて行動すると「上司に反抗」したり「仕事でミス」をしてしまい、帰ってから嫌な思いをするでしょう。
そんな時にリアプレイザルを実際につかって感情のコントロールをしていきます。
リアプレイザルで怒りのコントロールをする方法
では「リアプレイザル」を使って、自分の考え方をもう一度考え直します。
先ほどの上司に感じた内容をリアプレイザルしてみると、こんな感じになります。
- 体調が悪くて、上司もイライラしているのかもしれない。
- 買っている愛犬に不幸があったのかもなぁ。
- 奥さんと熟年離婚の危機かもしれない。
このようにいつもとは違う視点で考えることで、イライラした感覚をコントロールできるようになります。
短期的な怒りには、この「リアプレイザル」という方法が効果的です。もし、嫌なことがあったら試してみてください。
もっと詳しく知りたい!という方は、「パレオな男」こと鈴木祐氏が書かれた、こちらの本をどうぞ。
リアプレイザルで、自分の考え方を変えてみよう!
怒りがおさまらず、どうしようもない時は筆記開示
「リアプレイザル」をやってみても
ということは多々あります。
特に大きなストレスがかかってくる場面では、考え方を変えるというのは難しいものです。
そこで最後に、「筆記開示」という手法をお伝えしておきます。
この「筆記開示」とは、カウンセリングなどで、よく使われるテクニックの1つです。
簡単にいうと、自分の考えをたくさん書き出して、感情を安定させるという方法です。
ポイントは以下の3つです。
- 4日間は続ける
- 1日20分は続ける
- 定期的に読み返してみる
1つずつお伝えしていきます。
①4日連続で続ける。
筆記開示は、4日間続けて、自分の気持ちを書き出さないと、効果が得られないようです。
めんどうだと思いますが、4日間は続けてみてください。
②1日20分は続ける。
先ほどと同様に、継続して続けないと効果が得られません。
あとで自分がわかれば字の良し悪しは関係なし。
手書きの方が効果は高いですが、どうしても苦手な人はパソコンやスマホに入力しても大丈夫です。
とにかく続けることが大事です!
③定期的に読み返してみる
慣れてきたら、自分の書いた「筆記開示」の内容を読み返してください。
そして、次の言葉を自問自答してみてください。
「この出来事は、自分にとってどんな意味があるんだろう?」
こうすることで、自分の気持ちを客観的に眺められるようになるトレーニングができます!
以上の3つのポイント
- 4日間は続ける
- 1日20分は続ける
- 定期的に読み返してみる
を守って取り組むことで、怒りの感情をやり過ごすことができます。
どうしても、怒りの感情が湧き上がってきてどうしようもない方は、試してみてください。
私の場合、トイレに逃げ込み「スマホのメモアプリ」に感情をひたすら書き込んでいます。
筆記開示で、ひたすら自分の感情を書き出しましょう!
怒りの感情をコントロールする方法まとめ
怒りをコントロールする方法「リアプレイザル」と「筆記開示」のまとめですが
最終的には、精神的に成長をして、感情を安定させるのが一番です!
しかし、それには時間がかかるので、短期的な対応策として
- 短期的な怒りには「リアプレイザル」
- 大きなストレスや怒りには「筆記開示」
という2つの対策方法をお伝えさせていただきました!
「怒り」はもちろんですが、「感情」をコントロールできるようになると、いろんな可能性が広がります。
- 新しい人とつながりができたり
- 自分で思ってもみなかった強みを発見できたり
今、感情に振り回されがちな人は、これからいろんな可能性があるということです。
ぜひ、レベルアップだと思って、楽しみながら取り組んでみてください!
それでは、また!
ナリトクエスト なり
【参考書籍】